刃物
ブッシュクラフトでは刃物を多用します。これが無ければ始まらないと言って良いほど重要な道具です。
刃物と一言で言っても色々あり、それぞれ使用方法が違います。適材適所、状況や自分のスタイルに合わせて選びましょう。
ここでは、ブッシュクラフトで使用する、一般的な刃物を紹介します。使い方は、『スキル→刃物の使い方』を参照してください。
まずは刃物の種類ですが、ブッシュクラフトで使われる物として、次の三種に大別できます。
- ナイフ
種類もいろいろですが、切ったり削ったりと言った作業に主に使われます。
- 斧
日本では、特に持ち歩く物としては余りなじみの無い刃物でしょう。木を切る、割る、削るなどの作業に使います。
- ノコギリ
材木切出し用か、園芸用のノコギリが一般的です。有ると無いでは、作業効率に差が出ます。
>ナイフ
刃物の中でも、ナイフは特に重要な道具になります。これが無いと、火を炊くことも難しくなります。
では、どういったナイフが、ブッシュクラフトに適しているか?どの様なナイフをえらぶのがよいか?を、種類別に一例に沿って見てみましょう。
- シースナイフ
折りたたみ式の物ではなく、鞘に収めて携帯するタイプの物です。大小色々ありますが、大きすぎず、小さすぎずが良いと思います。大体刃渡り10cm前後位の物が、取り回しも簡単で便利です。
重要なのは丈夫であること。茎(なかご)が、柄尻まで通っている事を目安にしてください。プラスチック製の柄の付いた安価な物は、茎が数センチしか入ってないことが多いので、意外と簡単に壊れます。
和風ナイフ
フィンランド式ナイフ・プーッコ
- フォールディングナイフ
折りたたみ式のナイフです。シースナイフほど強度はありませんが、コンパクトに収納できるので有っても良いでしょう。食料を切ったり、ちょっとした細工をするのには便利です。予備のナイフとして持つことが多いです。
- ツールナイフ
十徳ナイフ、アーミーナイフなどと呼ばれる物です。色々なツールが付いているので、あるととても便利です。フォールディングナイフの様に、予備のナイフとして持つことが多いです。
スイス・アーミーナイフ
- 特殊なナイフ
特殊な加工や使い方をするためのナイフで、クルックドナイフ、クルックナイフ(フックナイフ)、ドローナイフなどが有ります。
クルックナイフ(フックナイフ)
>斧
斧はとてもパワフルな刃物です。薪を割る、木を切る、木を削るなどに使います。
もちろんこれらのことはナイフでも出来ますが、斧で行うと少しの体力で、短時間で作業を終えることが出来ます。しかしその反面、使い方を誤ると大きな怪我に繋がるので注意してください。
斧の選び方
ではどういった斧が良いのでしょうか?ここでは、ブッシュクラフトで最も一般的な斧の選び方を紹介します。これを参考に、自分の体格、体力に合わせて選んでみてください。
- 持ち運びが出来る
1kg以下のものを選ぶのが無難でしょう。この重さだと、取り回しも良くなり、削る作業がやり易くなります。重い斧は割る力はありますが、キャンプでは逆に不便です。
- 柄の長さ60cm前後
斧の適した長さは、『手のひらに斧の頭を乗せて、柄尻がちょうどわきの下に付く長さ』と言われています。これは個人差は有りますが大体60cm位になります。これだと、パックパックにも取り付けやすく、小回りが利く長さとなります。もちろん、身長の高い人はもう少し長めの方が安全に使えます。
- 柄が木の物
柄が木でできている物は、万が一折れても、その場で修理できます。
- 正目の柄を選ぶ
これはかなり重要なポイントです。柄尻と柄の背面から見て、上から下まで木目が真っ直ぐに通っている柄を選びましょう。この木目が、斜め(板目)になっていたりすると、使用中に突然折れます。
- 斧の背がハンマーの変わりになるもの
斧は木を加工するだけでなく、ハンマーとして使うことも多いです。トレードアックスの様に背側が何かを叩けるように作ってないものは不便なことが有ります。
- あまり安い物は避ける
安過ぎる斧は、良い刃が付かなかったり、欠けやすかったりと、あまり使い勝手が良くありません。斧と聞くと、ナイフと比べて切れ味が悪い物だという印象があるかもしれません。しかし、ナイフの様に切れない斧は使い物になりません。手に持った紙が、スパッと切れるくらいの刃が付く物を用意しましょう。
ビッルナス(Billnas)1123の斧1200g改→980g
ハチェット、ハンドアックスについて
ハチェット、ハンドアックスは小型の斧です。重さが大体500gくらいで、柄の長さがだいたい15〜30cm位のものが殆どです。これは持ち歩きに便利で、削る作業や小さい薪を割るのには向きます。しかし、パワーに欠けます。これを使う人もいますが、大型のナイフか鉈を持った方が使い勝手は良いでしょう。
>ノコギリ
ノコギリがあるととても便利です。バック・ソー、フォールディングソー、山林・園芸用ノコギリなど色々ありますが、切り倒した木を適度な長さに切り分ける時に使うので、丸太を切るのに適した物を選びます。斧や、大型ナイフでチョッピングも出来ますが、ノコギリがあれば作業時間の短縮、体力の節約になります。
ノコギリの種類
- バック・ソー
金ノコの様に、フレームにノコギリの刃を張ったものです。組み立て式の物、そうでない物色々ありますが、丸太用の刃の付いた物を選んでください。また、懐も20cm〜30cm位は無いと丸太を切る時に不便です。このバックソーは、刃だけあれば簡単に自作できます。刃だけ購入し、フレームは自作するのも良いでしょう。
その昔北欧のキコリは、この鋸の刃をベルトと一緒に腰に巻いて森に入ったそうです。斧とナイフがあれば弓の部分はその場で簡単に作れるので、かさばる弓の部分はあえて持っていかなかったようです。
- フォールディングソー
伸縮式、折りたたみ式のノコギリです。山林・園芸用のものを選んでください。木工用はノコ歯が小さすぎて丸太切りには適しません。これは持ち運びにとても便利で、色々な長さのものがあります。一番使いやすい物を自由に選びましょう。ただし、あまり短い物は逆に労力を費やすことになります。切る対象の丸太の直径よりも長い物を選びましょう。
- 山林・園芸用ノコギリ
昔ながらの山林・園芸用ノコギリで、鉈と二本差しになっていたりする物です。折りたたみ式ほど持ち運びはよくありませんが、非常に使いやすいです。
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